(南天「難を転ず」に通じるからか、病院の正面玄関脇の植え込みに幾つか植えてある)
《おことわり》
この記事はあくまでも私個人の体験を綴ったものです。
実際の治療に関わっている方は、主治医の判断を仰いでその治療方針に従ってください。そこで納得がいかなければ、他の信頼できる専門家を尋ねてみてください。
2023年後半は、自分にとって大きな転機の年となった。
7月半ばに階段から転落して一時意識不明で救急搬送、その時折った左肘の関節治療のため金属板を入れる手術を、3泊4日の入院中に行なった。
同時並行して、救急搬送先の病院で撮ったCT画像に影が写っていたと連絡が入る。
骨折の治療が一段落したところで、同じ病院の乳腺外科で幾つかの検査を行い、1回目の生検(組織診)の結果が8月29日に出ることとなった。
詳しくはこちらをご覧ください
↓
その1:ラッキーか否か CT画像に映る影
https://www.mi77.jp/entry/2023/11/29/205951
【生検の結果】
さて生検の結果は…
「良悪性」だった。
…はい?
…なんだそれ⁈
要は良性とも悪性とも言えない。
だが放っておいていいものでもない。この段階で「できもの」を切除することもできるが、もし周囲に転移していた場合、さらに広い範囲を再び切り取らなければいけない、とのこと。
それもなんだかなぁ…
医師と相談した結果、再び生検を受けることにした。
また「良悪性」となっては困るので少し間を開け、9月26日に2度目の生検の日を設定した。
ただここで自分の中にひとつスイッチが入ったような気がする。
「終わらせるものは終わらせる」
2021年から日本プロセスワークセンターの学生として学んでいたが、あと少し頑張ればフェイズ1(第一学年)を修了できるとわかって、急遽締切2週間前に(こちらはアメリカ本部に合わせているのか9月が年度末になる)バタバタとレポートやスーパービジョン(セッションを行って教官=ファカルティから指導していただく)を終わらせた。周囲には驚いたり眉をひそめていた人もいたけれど、先延ばしして学びを続けられない状況になってしまったら困るのは自分だ。
このプロセスについても日を改めて書き留めておきたい。
【再生検の結果〜再び手術へ】
子供達からは「もっと早くできないのか?」とも言われたが、間を開けて再度生検を行ない、2週間後の10月10日に結果を聞きに行った。
診察は予約制だが、いつも混んでいるせいか大体予約時間より遅れる。患者は受付番号で各診察室前に表示されるが、前の患者さんが終わったあと番号は空白のままでいつもより長い時間が経過した。
ああこれは…先生、説明の準備しているんだなあ
…ってことは…
程なくして自分の受付番号が表示された。
中に入ると担当医がパソコンのモニターを見つめて少し難しい顔をしている。
「…残念ですけど、出ちゃったんですよね、ガンの細胞。悪性です。…手術になりますねー」
左乳房乳ガン ステージ1
浸潤型(転移の可能性有り)
乳ガンのサブタイプ:女性ホルモン受容体陽性/HER2陰性(ルミナルA)
(ただ若干HER2反応も出ているため手術の過程でとった組織でさらに調べるとのこと)
あー…
想定内ではあったけど、なんだかなあ…
と思ったのはほんの一瞬で
「いやー、切れる(手術ができる)なら御の字ですよ。そうしたら日程決めないといけませんね」と医師に話していた。
これは二十数年前、家族がガンになった時ガンセンターの医師から「かなり転移があり外科では対処ができない(手術できない)」と言われた経験があったから、こうした言葉が出たのだろう。
ただ一日経ったら「…手術かあ…」と気が重くなってきた。前回は術後24時間はぐったりとなっていたっけ…
そうは言っても放っておくわけにもいかない。
幸い何か症状があるわけではないので、MRIやCTの検査の合間にライブや旅行にも行きつつ、11月22日に入院、祝日を挟んで24日に手術と決まった。予定では10日間とけっこう長い。
パジャマのレンタルもあったが、自前で持っていくことにした。前回のように肘の関節が折れて三角巾で固定されているわけでもないので、キャリーケースに荷物を詰め、病院の送迎バスにひとり乗り込んで2度目の入院&手術に向かうこととなった。
(その3に続く)
参考サイト:中外製薬「おしえて乳がんのこと」