今年の7月半ば、階段から転落して一時意識不明で救急搬送、左肘骨折で入院・手術までの顛末を書き記している。
その1:事の顛末
https://www.mi77.jp/entry/2023/08/26/155724
その2:皆のコメントで初めて起こったことを知る
https://www.mi77.jp/entry/2023/10/13/144907
その3:肘の手術を待つ間、わき上がってきたもの
https://www.mi77.jp/entry/2023/11/08/095511
【初日】
さて入院当日。午後2時に病院に入る。
予定通りなら3泊4日。明日は手術だ。
運よく長女が車を使える日だったので(週2日だけご主人が車を使わず別の現場に行くので車が使える)、荷物ともども送ってもらう。長女にはもれなく生後4ヶ月(当時)の孫3号がくっついており、そんな状況で炎天下の中、車を出してもらうことにいささか申し訳なさを感じる。
受付を済ませ長女と一緒に5階の入院病棟のフロアに上がる。エレベーターホールまで来ると、フロア専属の看護師さんが出迎えてくれて、荷物もその人に引き渡す。
感染防止のためか、病室のあるフロアへの出入りは医療スタッフが持つIDカードがないとできない。
昔の病院のように入院患者がパジャマ姿で1階の売店で買い物をする…というのは不可能らしい。
たまに2階のリハビリ室の入り口で入院患者を見かけるが、皆スタッフに付き添われている。ちなみにリハビリ室は外来患者と入院患者で部屋が完全に分かれている。
見舞いもどうやら控えられているのか、それらしい家族等は見当たらない。
荷物を整理して着替えるととりあえずフロアを一回り。
本来は中の撮影は禁止なのだが…
北には筑波山、南にはつくばエクスプレスをのぞむ景色はまあまあかな。自販機のあるラウンジもあった。
と、部屋に戻って諸注意の説明書きをみるとシャワーの使用時間は16時半までで予約が必要らしい。あわててナースステーションに駆け込みなんとか最後に入れてもらえた。
まだ左腕を吊っている状態なので、そこを大きいビニール袋(自治体指定のゴミ袋wあとでちゃんと本来の用途で使用する)でくるんでシャワーを浴びる。明日は手術なんでシャワーも無理だろうな…まあ病棟は空調が効いてて汗もかかないが。
病室は4人部屋で満床である。皆静かな方ばかりなのかいわゆる「話好きのおばちゃん」はいなかった。ずっとベットまわりのカーテンが閉じられているので、そっと「…よろしくお願いしまーす…」と声を掛けてみたものの反応は無し。
さて翌日は手術ということで、食べることは本日まで、飲み物は午前6時までとのこと。近所の人から「入院⁈だったら何か(間食になるもの)持っていくといいわよ」と言われてバックの中に詰めたクッキーを、夕食後にバリバリと食べる。
病院の食事はまあ…そこに期待をするものではないし。作ってもらって申し訳ないけれど。
【2日目〜手術前】
明け方目が覚めて、タイムリミットの6時までペットボトルのお茶やアイスコーヒーを飲み続ける。
それ以降は本当に何もすることがない…。
折れた左腕は曲げた状態で固定され、手術の準備のために右手は点滴を受けている。身動きが取れないので、5階の病室の真下に見える病院の駐車場で、走行指示の矢印に従わない"違反車両"を見つけるという暇な脳内作業にいそしんでいた。
そのうち時間になり、まず同室のAさんが手術の準備のため着替えや諸々の措置に入った。主治医の先生が何度か様子を見にきたのだが、話を聞くとAさんと私は同じ先生が担当で、Aさんは膝の金属板を抜く手術、そのあと私が肘に金属板を入れて折れた肘関節の骨をあるべき形に整える手術を行なう。ついでに言うとその2件のオペを終えたあと、先生は南の島にバカンスに行くそうだ(笑)
カーテン越しにAさんの準備が整い、看護師さんと共にオペ室に向かうのがわかる。その会話や気配を感じているうちにだんだんドキドキしてきた。
そしてついに自分の番に(あとでAさんに聞いたら、金属を外す手術は約1時間だそうだ。私は入れる方で3時間だった)。点滴スタンドを右手で持ちながら車椅子に乗って押してもらいながら移動する。病室からエレベーターで3階に降りるともうそこは手術室前で、フロア全体がなにか違った雰囲気だ。
手術台に乗ると執刀医の先生はじめ3人?がかりであれやこれやと措置をする。そのうちいよいよ麻酔が始まった。
「はーい、すぐ眠くなりますからねー」うーん、眠くなるというより敵のスパイにしびれ薬飲まされたみたいなんだけど…
思ってたのと違うんだけど…
やがて意識が遠のいた。
(その5に続く)