1ヶ月ほど前のこと。SNSである投稿が目に留まった。
"ある程度大人になった段階で
一度はインナーチャイルドに向き合い
処理することってすごく大事。
「インナーチャイルドほったらかし」が
自分だけじゃなく周りにとっても
迷惑・トラブルの元。
近未来、インナーチャイルド処理が
ムダ毛処理と同じくらい
当たり前になればいいのに🤣
え?やってないの⁉︎みたいな🤣 "
「イイね!」や同調するコメントも多く書かれていたのだが、自分は何か引っかかるものを感じていた。
なんだろう…
「インナーチャイルドに向き合」うことが「すごく大事」なのは、私もここ数年心理学の講座に通った中で、いやと言うほど思い知らされているのに。
しばらく考えて思い当たった。
「処理」という言葉が引っかかっていたのだった。
インナーチャイルドは「処理」すべき対象か
この文章の書き手はカウンセラーである。
おそらく趣旨としては「インナーチャイルドに向き合うことはすごく大事。それをカジュアルにやれればいい」ということなのだろう。それにはなんの異論はない。むしろ大いに賛成だ。
インナーチャイルドが持つ、実際に自分が子供の頃に抱いた「未完了の感情」や「思い込み=ビリーフ」が、大人として生きる現実に不都合な作用を及ぼすことは、結構多いのだから。
ただ「処理」という言葉からは
「なくす」「排除する」というイメージを受けてしまう。「ムダ毛処理」への例えもそのイメージを強化する。
インナーチャイルドは ”排除すべき存在” なのだろうか?
”消えてなくなる”のがいいことなのだろうか?
共に居る/在ることで自然と統合していく
では、インナーチャイルド(内なる子供)とはどう関わっていけばいいのだろう。
私は「共に居る」「共に在る」こともできると感じている。
実際の周りにいる小さい子供に接していくことを想像してみよう。
この子の話をただ聴く。この子が心地よいと感じているものを一緒に体験する。
やがて「子供」が満たされて納得すれば、自然と「今の大人の自分」に統合される。
表面上は「消える」ことになる。
かつては私も「早く(インナーチャイルドが)成仏してくれないかな」と思っていた。
2015年頃から断片的に、さらにここ2年ほどしっかりと向き合う中で、複数の「子供たち」が現れては統合されていった。
・父親の手術・入院のため田舎に預けられた、6歳の子の「おいてかないで」
・突然自宅でケイレン発作を起こした父親を前にした、10歳の子の「怖かった/うまく薬を飲ませてあげられなくてごめんなさい」
・前の晩に亡くなった父親の葬儀に参加するために、夏休みで賑わうデパートに喪服を買いに行く、12歳の子のなんとも言えない気持ち
そういった「未完了の感情」を吐き出すことで、すぐさま、あるいは少しずつ時間をかけて、「内なる子ども(たち)」は統合された。
今はその姿は見えない。
一番「手のかかる子」が自分のエッセンスなのかも知れない
今、最後まで残っている子は、”2歳の引きこもり児”である。
かつては、自分の世界から出ることをかたくなに拒み、大人の私がカウンセラーを講座内の実習で行っている時には、自分の傷が痛むのを怖れてクライアントさんの傷を回避し、モヤっとしたセッションの着地になってしまったこともあった。その時は「またジャマされた!」と手のかかる自分の子供にイラつくような感情を覚えたのだったが…。
「処理」という言葉に沿っていくと、ともすれば「まだやってる」「時間が掛かってる」「もたついている」という感覚になりやすい。
インナーチャイルドを発見したら、「手早くパッパッと」処理することが最良なのだろうか。
昨年秋、実母が亡くなった際に、この子が私の中の「芯の強さ」のエッセンスなのだと気付いた。
以来、時にはどうしているかと気に掛け、内なるその子の世界を共に感じてみる。
時間にしてみたら、せいぜい十数秒から1〜2分に過ぎないのだが、それでもう十分な感じがする。
実際の子育てでもそうだが、子どもが求めた時に親は応えてやればいい。時間の長さは関係ない。
じゃあそれを実践できたかと問われれば、「ママは今忙しいの!」で振り向きもせず、現実には娘たちの求めは一蹴していたようだ。すまん。
気になるのなら会いに行こう
実際の子供が成長するように、インナーチャイルドもその内面がまた変化していく。
今は当初の「ジャマな感じ」は全くない。
これはどれが正解か、という話ではない。見えない領域のことなので自分の感覚や感性に従って、しっくりするところを選べばいいと思っている。
そういうわけで
「インナーチャイルド〜内なる子ども」に会いに行ってみましょうか?
🍀お金の不安をゼロにするファイナンシャル・セラピスト、河野道子です。
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